プロの技術翻訳者になろう!
〜稼げる翻訳者になるためのノウハウ〜
2.3.2 翻訳会社のトライアルに合格する方法
個人の人が翻訳の仕事を始めるには翻訳会社の試験(トライアル)に合格するのが一番の早道です。もちろんトライアルに合格しても仕事が保証されるわけではなく、その人の実力と得意分野によって依頼が偏ります。 トライアルに合格ということは、野球でいえば2軍のメンバー(ただし無給)になったということで、1軍でバリバリ仕事をするためにはそれなりの実力と実績を積み重ねる必要があります。

ではトライアルに合格するにはどうすれば良いでしょう。 トライアルでは通常、その翻訳会社の得意とする分野(つまり仕事量が多い分野)のかなり難しい課題が出されます。語学力のほかに、専門知識、文章スタイル、翻訳者としての適性(レスポンスの速さ、挨拶文などの妥当性 etc.)などをテストされます。 また課題や訳文のやり取りは通常Eメールを使いますので、Eメールが使えない人はその時点で不合格になることがあります。通常トライアルでの合格率は非常に低いです。これは翻訳をしたいと思った人が、語学力のみに頼り、翻訳の勉強をほとんどしないまま受験するケースが多いからだと思います。 インターネットが普及した最近は特にこの傾向が強い様です。

トライアルの内容は翻訳会社によってまちまちです。 よって、自分の得意分野の翻訳を多く扱っている翻訳会社を受験すると合格の可能性が高くなります。 またきちんとした翻訳学校で勉強した人の合格率はぐっと高いようです。商品としての翻訳の要求レベルをしっかり理解し、それに到達するための勉強をしているからでしょう。

技術の国際交流が盛んになり、技術の内容がますます複雑になっている現在、翻訳の需要は多くなる一方です。しかし同時に要求レベルも高くなっています。それなりの準備をしてトライアルに挑戦しましょう。

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